- 序文
- 取り組んだ動機
- 学習方法
- とりあえず結論
- とにかく入門者に優しい。少し触っていなかった経験者が感覚を思い出すのにも良い。
- Unityの操作だけでなく、ゲーム設計の学習にも重点が置かれている。また、「ゲームを完成させる」ことを重視している。
- 学習内容は必要最低限の部分だけにしぼっているので、本格的なゲーム作成には不十分。
- BGM

Unityの教科書 Unity 2017完全対応版 2D&3Dスマートフォンゲーム入門講座 (Entertainment&IDEA)
- 作者: 北村愛実
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2017/09/21
- メディア: 単行本
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序文
Unity入門本「Unity5の教科書」の学習が終了しましたので感想を記載しておきます。
400ページ以上の分厚い本だったので、1ヶ月ぐらいかかるかなーと思っていたのですが、結局10日程度で読み終わることができました。
取り組んだ動機
以前、Unityアプリの制作をした時に本書を購入していたのですが、必要な部分を参照しただけでじっくり読み込んでいなかったので、改めて内容を確認するために取り組みました。
また最近、Unityの学習意欲が再燃してきていたので基本操作を思い出すという目的もありました。
学習方法
全8章を順番におおよそ1日1章ペースで取り組みました。
終盤の章は学習時間確保の関係で数日かかりましたが、おおむねスムーズに読み進めることができました。
とりあえず結論
- とにかく入門者に優しい。少し触っていなかった経験者が感覚を思い出すのにも良い。
- Unityの操作だけでなく、ゲーム設計の学習にも重点が置かれている。また、「ゲームを完成させる」ことを重視している。
- 学習内容は必要最低限の部分だけにしぼっているので、本格的なゲーム作成には不十分。
おすすめ度:★★★★★ 難易度:★☆☆☆☆
とにかく入門者に優しい。少し触っていなかった経験者が感覚を思い出すのにも良い。
1章でUnityのインストール、2章でUnityにおけるスクリプト(C#)の基本を学習して、3~8章では各章ごとに1つずつゲームを作成しながらUnityでのゲーム作成について学習していきます。
最終的には3Dゲームの制作まで進みますが、最初から最後まで初めてUnityを触る人でも理解できるようにやさしく書かれています。
たとえば、別々のオブジェクトに同じ操作を繰り返すような場面でも、その都度スクリーンキャプチャやイラストなどを添えて丁寧に説明されているので(しかもフルカラー)、操作を確認するために前のページに戻るといったことはあまりありませんでした。
当然その分ページ数も増えてしまっていますので、人によっては内容の割に冗長だと感じる人もいると思います。
ただ経験者でもUnity独特のアニメーションのさせ方など、Unityの操作の確認やゲーム制作の感覚を思い出すためにさらっと取り組むのはアリだと思います。
そしてなにげに重要なのが、制作するゲームが作るにも遊ぶにも意外と楽しい。
特に著者の方が描かれたらしいネコがかわいらしい。
サンプルのゲームを作ってて楽しいというのは学習モチベーションの維持に大きく貢献してくれると思われます…。
Unityの操作だけでなく、ゲーム設計の学習にも重点が置かれている。また、「ゲームを完成させる」ことを重視している。
他のUnity参考書にあまりない特徴として、Unityの操作だけでなく、ゲーム設計の学習にも重点が置かれているということがあげられます。
書籍内では6種類のミニゲームアプリを作成しますが、ほぼ一貫して
①オブジェクトの作成
↓
②オブジェクトを動かすスクリプトの作成
↓
③オブジェクトを生成するスクリプトの作成
↓
④UIを更新したり、ゲーム全体を制御するスクリプトの作成
という順番で制作が行われ、また学習者にもトップダウン的な制作方法を意識させる構成になっています。
私自身はそれほどゲーム制作の経験があるわけではありませんので、これがベストプラクティスなのかという判断はできませんが、一貫した意図を感じられることによって信頼して学習に取り組むことができたように思います。
また入門書とはいえ、6種類ものゲームを完結する形で作成させる書籍もあまりないのではないでしょうか。
この点については最後のコラムにも書かれているとおり「技術よりもやってみる」という著者の思いを強く感じ取りました。
学習内容は必要最低限の部分だけにしぼっているので、本格的なゲーム作成には不十分。
繰り返しになりますが、終始入門者向けに分かりやすく記載されていますので、アセットやシェーダなど高度、あるいは実践的なUnityの機能を学習することはできません。
一般的な初心者向け参考書を想定していると、ページ数の割に内容が薄く感じられると思います。
ただフルカラーでこの厚みで2,500円程度ということを考えると、コストパフォーマンスとしては悪くないと思います。
あとはスマホ向けのビルドの方法はそれほど詳しく説明されていないので、この参考書だけでは難しいかもしれません。
というか私もSDKがどうしても読み込めなかった…なんでだ。
ここらへんはスマホの機種の問題とかもあると思うので、ある程度は自力で頑張るしかないんじゃないかなぁ。
そんな感じで書籍レビューでも評価の高い本書ですが、やはり入門者向けであることを割り切れるなら、十分オススメできる書籍だと思います。
カロリーメイトください。
BGM
東京シティー / gurume